PERIODONTAL 歯周内科治療

歯周内科について
ご存じですか?
About periodontal medicine

歯周内科で行う治療とは、お口の中の菌を特定して薬剤で除去し、歯周病の予防・改善を行う歯科治療を指します。内科という言葉通り、歯肉剥離掻爬術などの手術(歯周外科治療)を必要とせずに薬剤やブラッシング等だけで治療して行きます。

以前は歯科では歯周病を改善するための治療として、歯石除去やブラッシング指導のみを行ってきましたが、なかなか症状が改善しない患者様が一定数おられます。努力されても成果が出ず、そのうちに歯を失ってしまう患者様のお姿を見て、なんとかしなくてはと考案されたのがこの治療法です。「位相差顕微鏡による菌の検査」と「薬剤による細菌の除去」の二本立てによる方法です。

歯周病はゆっくりじわじわと進行するため、初期のうちに気づくことは難しいかもしれません。起床時の口のネバつき、歯みがき時の出血、口臭が気なるなどの症状があったら、一度ご来院の上、ご自分のお口の中の細菌を確認してみてください。

歯周病内科治療のフロー

  • 01

    検査

    お口の中の歯垢を採取し顕微鏡で菌の数量、動きなどを細かくチェック

  • 02

    処置

    カビを殺す歯磨き剤でブラッシング+歯周病菌を攻撃する内服薬で徹底的に除菌

  • 03

    再チェック

    約1週間後に再検査。除菌済みであることを確認後、歯石を除去

軽視してはいけない歯周病

抜歯の主要原因となる歯周病は「歯周病菌」による感染症です。この病気が進行している限り、歯石取りや入念な歯みがきだけではすぐに菌が増えて症状が進行します。つまり、歯周病菌の除菌をすることが歯周病改善の早道で、ひいては自分の歯を守るための方策なのです。

歯周病が原因で欠損治療やインプラント治療が必要になる前に、生涯ご自分の歯で食事をおいしく楽しみたい方は歯周病に十分に気をつけ、予防・改善に努めることが近道です。 さらに、最近の研究結果で歯周病菌と認知症発症との関連性が指摘されたり、お口から全身に菌がまわる歯原性菌血症の重篤性が明らかになったり、歯周病の進行を未然に防ぐことが中年期以降の活動性や良好なQOLに重要であることが示されました。

自分のお口の中を顕微鏡で見る機会はなかなかないと思います。当院では位相差顕微鏡を用いて、お口の中のカビ(真菌)やさらに小さい細菌を特定します。この検査の時には患者様にもモニターを一緒に見ていただきます。検査データをもとに患者様のお口の細菌をピンポイントで攻撃する内服薬を選択し、服用していただきます。さらに歯周病に有効なノンシュガーの甘味のついた乳酸菌タブレットを使用することもあります。

歯周病が引き起こす疾患

FEATURE

痛みや我慢ゼロが特徴

歯周病菌やカビはほとんどの方に存在するので、顕微鏡検査での画像をご覧になった患者様が絶句なさることもあります。でも安心してください。その後、投薬治療によって歯周病菌が一掃された状態も治療後に顕微鏡検査で確認していただきます。そのころには、口の中がサラサラになって爽快感にあふる状態を実感されるはずです。このように歯周内科治療は、歯周病菌を7日間の内服薬でほぼ絶滅できる治療法です。 この薬剤を使った治療は比較的新しい治療法ですが、手順は確立されており、大半の方が3回の通院で済みます。

また、麻酔注射や歯ぐきの切開を必要としない痛みゼロの治療であることも特徴の一つです。今までの歯周病治療の主流は、歯ぐきを切って歯石を取り除く「歯周外科治療」だったので、患者様の精神的・肉体的負担が大きく、しかも歯科医師の高い技術が必要とされました。一方、顕微鏡と内服薬による歯周病治療は確実な効果とシンプルな手順によるものなので、どなたでも改善を実感できる点もこの治療のメリットと言えます。

歯周内科治療 歯周外科治療
患者様の
痛みや
不快感
痛みがほとんどなく、外科的処置も行わないので身体的負担を最小にできる。 歯ぐきの切開など、治療に痛みをともなうことがある。また、歯石やプラークを削り取る際に歯や歯ぐきを傷つける可能性もある。
薬剤の
使用回数
ほとんどの場合は1回のみで完了。 処置のたびに必要になる。
治療期間 数日で効果が判定でき、成功すれば短期間で完了する。原則的には1回の治療でお口の中全体を治療します。 長期間にわたる治療やメンテナンスが必要。数回に分けて治療するため、菌がほかの部分へ移ってしまうという欠点がある。
治療の奏効
/無効
位相差顕微鏡でお口の中の細菌を観察するので、治りやすさが把握できる。多くの方に同様の効果が得られる。 手術をする歯科医の技量や本人のブラッシング能力が治療の有効性に大きく影響する。
綿密な
ブラッシング
計画
薬剤で歯周病菌を殺菌する治療を行うので、歯みがき時に食べカスを取りのぞくだけで状態が改善する。 歯周病菌がひそむプラークを徹底的に取りのぞくため、正しいブラッシングを覚えなくてはいけない。

ぺリオバスター

ヒノキチオールという殺菌力や抗菌力が認められた天然の植物油成分を含んだ除菌性の水歯磨き剤です。主に歯周病の原因のひとつである、かびの除去、口臭やお口のなかの不快感を軽減してくれます。

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